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小泉八雲展 「天の河縁起」直筆原稿のお話

2020年7月6日   企画展「小泉八雲」

明星ギャラリー学芸員のHです。
7月といえば、七夕。皆様はどんなお願い事をしますか?

さて、今回も小泉八雲展のご紹介です。
実は明星大学には彼の直筆資料があります。

 


可愛らしい丸っこい字で書かれた直筆資料には、「the festival of Tanabata」
という言葉が見て取れます。

さて、この資料、今回の小泉八雲展を開催するにあたり改めて調べたところ、
八雲の死後に出版された、天の河や七夕にまつわる伝承や詩歌について述べた
「天の河縁起」という論文の原稿のうちの1枚であることが分かりました。

上の原稿では、日本で初めて七夕祭りが行われたのは天平勝宝の時代(755年)
であることなどが書かれています。

 

もう一点、「天の河縁起」の直筆原稿をご紹介します。

(写真右)エリザベス・ビズランド『ラフカディオ・ハーン人生と手紙』
(写真左)小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)『天の河縁起』

写真右の本にご注目ください。
この本は八雲の友人のエリザベス・ビズランドが著した八雲の伝記です。
八雲研究において重要な資料の一つなのですが、実はこれ…

八雲の「天の河縁起」の直筆原稿が付いています。

原稿の拡大です。本文のページよりも一周り小さい原稿1枚が
ページの間に綴じ込まれています。
こちらは牽牛(彦星)などの記述がみられます。



この本は初版限定200部が八雲の原稿付きで販売されました。
明星大学で持っている本は、八雲の原稿が付いている、
いわば出版された時そのもの。
当時、こういった直筆の原稿を付録として付けるというのは
往々にして行われていたのですが、切り取られてしまうことも多くありました。

 

今年の七夕は、八雲の著作から七夕や星々に
思いを馳せてみるのもいいかもしれません。

(明星ギャラリー・H)

※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、企画展『小泉八雲』については、
休止しております。
再開する際には、図書館オリジナルサイトにてお知らせします。
※「天の河縁起」原稿は展示入れ替えを行っております。
時期により、本ブログにて紹介している原稿と異なる原稿を展示している場合が
あります。

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