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企画展「小泉八雲」『ゴンボ・ゼーブ』のお話

2020年08月20日   企画展「小泉八雲」

こんにちは、明星ギャラリー学芸員のHです。
今回は企画展「小泉八雲」の展示資料をご紹介します。

今回ご紹介するのは『ゴンボ・ゼーブ』(1885年)という本です。

この本は、植民地で生まれ育ったヨーロッパ人であるクレオールの人びとのことわざ集です。
タイトルはクレオールの料理「ガンボスープ」に由来します。
この本は、八雲が初めて日本の文化に触れた、
ニューオーリンズ万国産業綿花百年記念博覧会(1884年)に合わせて執筆されました。
(しかし、出版は博覧会会期中には間に合いませんでした)


右から2番目が『ゴンボ・ゼーブ』

 

 「鳥の肌は風の吹いているときしか見えぬ。―本性は逆境にあって初めて現れる。」

 「螢は自分の冥福を祈って灯を点す。-人みな己が大切なるをいう。」

 「嘘は悪口ほどに悪いことではない。-嘘をつくことは中傷ほど不道徳なことではない。」

 (『ラフカディオ・ハーン著作集第十四巻』
 斎藤正二・原一郎・内藤史朗・池野誠・藤本周一・山下宏一訳、
 恒文社、1983年、p.34,61)

現代の我われにも当てはまるようなことわざも。少しどきりとしてしまいますね。

当時アメリカにいた八雲は雑誌の編集や新聞記者として活躍しており、
自身の記事の中でクレオールの文化を紹介していました。
後に、八雲は自身のクレオール研究を深めるため、
仏領西インド諸島に旅立ちます。


『仏領西インド諸島の二年間』(1890年)口絵
クレオールの女性の写真

八雲は、クレオールの人びとの文化のように、
様ざまなものが交じり合った文化に関心をもっていました。
ヨーロッパ圏の文化とは異なる文化への関心は
後の日本の文化への探求へと繋がっていきます。

八雲の、異国文化への探求が感じ取れる一冊です。
再開の際には是非ご覧ください。

(明星ギャラリー・H)

 

※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、企画展『小泉八雲』については、
休止しております。
再開する際には、図書館オリジナルサイトにてお知らせします。

※展示品はページ替えを行っております。
時期により、本ブログにて紹介しているページと
異なるページを展示している場合があります。

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