【図書館勤労生おすすめ本の紹介】『悪童日記』
こんにちは! 勤労生の水島です。
皆さんは、「MOTHER3」というゲームをご存知でしょうか。「MOTHER3」は、コピーライターでもある糸井重里氏が監修を務め、任天堂から発売されたゲームです。(リュカという少年が主人公です。「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズを遊んだことがある方は知っているかも…)糸井氏がこのゲームを手掛けるにあたり、影響を受けた小説があります。それが、今回紹介するアゴタ・クリストフの「悪童日記」です。
この本は、1956年ハンガリー動乱で亡命を経験した作者によって書かれているため、作中でも戦時中の凄惨な描写が多々見られます。これだけの紹介だと中々読む気にはならないかもしれません。
しかし、この本の見どころは主人公である双子の「ぼくら」の行動です。戦時下の過酷な環境に耐えるため、「ぼくら」は厳しい修行に励み、心身を鍛え、何にも負けない強さを獲得します。そして、その修行の一環として主観的な感情を一切取り入れず、ありのままの出来事を書いた日記を記します。つまり、この本は彼らが書いた日記の内容そのものなのです。
本作は三部作構成の一作目にあたります。衝撃の結末からどうなったのか、糸井氏がどの部分に影響を受けたのか、気になる方は続編もぜひ読んで見てください!
『悪童日記』
ハヤカワepi文庫
出版社: 早川書房
著者: アゴタ・クリストフ【著】/ 堀茂樹【訳】
出版年:2001年
配架場所: 日野図書館 28号館;自動化書庫
請求記号: 育星会||953.7||Kr5
勤労奨学生* 水島咲菜(心理学部3年)
図書館の学生スタッフ(勤労奨学生)が定期的におすすめ本の紹介をしています。
(書影の掲載には紀伊國屋書店様のご協力を得ています。)
第1回勤労奨学生によるブックフェア「夏休みチャレンジ ―星に願いを、夏に挑戦を―」開催のお知らせ
図書館では図書館勤労奨学生が1から企画したブックフェアを開催中です。
図書館所属の勤労奨学生たち38名が6つのグループに分かれて、それぞれにブックフェアを企画しています。これは今年3月に実施した図書館勤労奨学生の集合研修で始動した取り組みで、2024年度中に各グループとも自分たちだけで本の選定、収集、ディスプレイを実施します。その第1回目のブックフェアが5月27日(月)から始まりました。第1回目となる勤労生フェアは、「挑戦」をテーマに、夏休みに向けて新しい趣味に出会う機会を50冊の本で提供する内容となっています。
ぜひ、足をお運びください。
テーマ:夏休みチャレンジ ―星に願いを、夏に挑戦を―
開催期間:2024年5月27日(月)~7月22日(月)
開催場所:明星大学図書館2階
展示資料:こちらのOPAC(オンライン蔵書目録)の公開テーマから確認ができます。
貸出期間:1週間(利用者区分に限らず1週間となります。)
担当:A、石井、熊谷、小坂、柴田、髙橋、はち、人見(五十音順)
*****今回のブックフェアを担当している勤労生柴田さんからの紹介文です。*****
もうすぐ夏休みが始まります。
今年の夏は「挑戦」の夏にしてみませんか?
旅行、音楽、検定、俳句など、皆さんの挑戦をサポートする本を集めたブックフェアを開催します。
笹と短冊もご用意してありますので、願い事や抱負などを書きに遊びに来てください!
【図書館勤労生おすすめ本の紹介】『歌声喫茶「灯」の青春』
こんにちは!勤労奨学生の小河原です!
皆さん、ふだん喫茶店には行かれますか?僕は近ごろ喫茶店での読書にハマっていて、週1回ほどの頻度で様々な喫茶店を訪れています。
今回は昔懐かしい歌声喫茶を扱う、『歌声喫茶「灯」の青春』をご紹介したいと思います。
歌声喫茶とは、第二次大戦後の歌声運動の広まりとともに流行した、簡単な伴奏付きで客が合唱を楽しめるようにした喫茶店を指します。新宿にあった「灯」はその草分け的存在で、現在は高田馬場駅近くに移転して営業を続けています。歌声喫茶から世に広まった歌も少なくなく、スリー・グレイセスが歌ったことで知られるロシア民謡『山のロザリア』『カチューシャ』や、菅原洋一らが歌った『忘れな草をあなたに』はその代表的存在といえます。
著者の丸山明日果さんは「灯」の創設メンバーである丸山里矢さんのご息女で、ハツラツとした表情で歌う母親の写真を見つけたことからこの本を執筆されたそうです。大学生にもなると合唱などのように大勢で一つの曲を歌うような場面には滅多に出くわすことはないでしょう。しかし、そんな境遇においてもひとたび歌声喫茶に足を運べば、楽器の音色と人々の歌声による不思議な一体感に包まれて、自然と心が安らぐひと時を過ごすことができます。
皆さんも歌声喫茶で青春の灯をともしてみてはいかがでしょうか。
『歌声喫茶「灯」の青春』
集英社新書
出版社:集英社
著者:丸山明日果
出版年:2002年
配架場所:日野図書館 (B1F);一般書架
請求記号:081||Sh99
勤労奨学生 小河原(人文学部日本文化学科3年)
図書館の学生スタッフ(勤労奨学生)が定期的におすすめ本の紹介をしています。
(書影の掲載には紀伊国屋書店様のご協力を得ています。)
【図書館勤労生おすすめ本の紹介】『シバの女王:砂に埋もれた古代王国の謎』
こんにちは!勤労奨学生の小河原です!
TBS系列のテレビ番組「世界ふしぎ発見!」が3月でレギュラー放送を終了してしまいましたね。今後は草野仁さんの「ボッシュートです」を聞ける機会が少なくなると思うと寂しい限りです・・・
そこで今回は、ふしぎ発見に取り上げられそうな題材を扱う『シバの女王:砂に埋もれた古代王国の謎』をご紹介したいと思います。
シバとはアラビア半島の南端、現在のイエメン付近に存在した国だとされています。タイトルにあるシバの女王(「サバの女王」とも)は実在するかどうかは不明ですが、キリスト教の正典かつユダヤ教の聖典である『旧約聖書』に記述が残されています。彼女は賢王と名高い古代ヘブライ王国の王・ソロモンの知恵を試そうとエルサレムまでやってきて、彼に多くのことを問いました。しかし、彼はその全てに答えてみせ、その知恵深さと王国の繁栄に驚いた女王は、香料や宝石といった財宝を贈って帰国したといいます。
日本ではグラシェラ・スサーナが歌った同名の楽曲で知られていますね。サビの「私はあなたの愛の奴隷」という歌詞が印象的で、久保田早紀の「異邦人」と並ぶ異国情緒あふれる名曲です。
それにしても、砂漠と黄金というのはロマンがありますよね。私も一度は海外を旅し、金銀財宝とはいかずとも石油くらいは見つけたいものです。残念ながらそれはお財布にもスケジュールにも優しくないので、この本を読んで遠い異国の地に思いを馳せるだけに留めておきます。
皆さまも古代のロマンを追いかけるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
『シバの女王:砂に埋もれた古代王国の謎』
出版社:紀伊國屋書店
著者: ニコラス・クラップ、柴田裕之、矢島文夫
出版年:2003年
配架場所: 日野図書館 (1F);一般書架
請求記号:227||C75
勤労奨学生 小河原(人文学部日本文化学科3年)
図書館の学生スタッフ(勤労奨学生)が定期的におすすめ本の紹介をしています。
(書影の掲載には紀伊国屋書店様のご協力を得ています。)
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明星大学の教員と職員、そして図書館の勤労奨学生がおすすめの本や新着本から、図書館の活用法などを紹介するブログです。
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