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【図書館勤労生おすすめ本の紹介】『悪童日記』

2024年6月25日   学生スタッフおすすめの本



こんにちは! 勤労生の水島です。

皆さんは、「MOTHER3」というゲームをご存知でしょうか。「MOTHER3」は、コピーライターでもある糸井重里氏が監修を務め、任天堂から発売されたゲームです。(リュカという少年が主人公です。「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズを遊んだことがある方は知っているかも…)糸井氏がこのゲームを手掛けるにあたり、影響を受けた小説があります。それが、今回紹介するアゴタ・クリストフの「悪童日記」です。

この本は、1956年ハンガリー動乱で亡命を経験した作者によって書かれているため、作中でも戦時中の凄惨な描写が多々見られます。これだけの紹介だと中々読む気にはならないかもしれません。
しかし、この本の見どころは主人公である双子の「ぼくら」の行動です。戦時下の過酷な環境に耐えるため、「ぼくら」は厳しい修行に励み、心身を鍛え、何にも負けない強さを獲得します。そして、その修行の一環として主観的な感情を一切取り入れず、ありのままの出来事を書いた日記を記します。つまり、この本は彼らが書いた日記の内容そのものなのです。

本作は三部作構成の一作目にあたります。衝撃の結末からどうなったのか、糸井氏がどの部分に影響を受けたのか、気になる方は続編もぜひ読んで見てください!

 

『悪童日記』
ハヤカワepi文庫
出版社: 早川書房
著者: アゴタ・クリストフ【著】/  堀茂樹【訳】
出版年:2001年
配架場所: 日野図書館 28号館;自動化書庫
請求記号: 育星会||953.7||Kr5

勤労奨学生* 水島咲菜(心理学部3年)

図書館の学生スタッフ(勤労奨学生)が定期的におすすめ本の紹介をしています。
(書影の掲載には紀伊國屋書店様のご協力を得ています。)

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明星大学の教員と職員、そして図書館の勤労奨学生がおすすめの本や新着本から、図書館の活用法などを紹介するブログです。

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